カット専門店とオシャレ美容室、美容師のカット技術の違いとは?

同じ美容師にも
カット専門店のカット技術と
オシャレ美容室のカット技術には
大きな違いが有ります。

私は、19歳~33歳までオシャレ美容室に勤務していました。
その後カット専門店に3年間勤めて、
カット専門店の開業に至ってます。

ですので、オシャレ美容室に約14年間、
カット専門店に約11年間、

現時点では約25年間の経験年数になります。(その間色々ありましたが…)

そんな私から見たカット専門店の技術と
オシャレ美容室のカット技術に
どのような違いが有るのか…?

について、見て行きたいと思います。

美容師のカット技術は、価格帯による「客数と時間」に関係性が有るのか?

大まかな価格面では、
・カット専門店のカット料金…1,000円~1,500円(毛くず吸い取り)
・オシャレ美容室のカット料金…4,500円~5,500円(シャンプー・ブロー込み)

もっと幅広い価格帯の専門店や美容室もありますが、
今回はザックリ、2パターンで考えていきます。

まず、カット専門店の美容師のカット技術…

ピンキリですが、色々な美容室の出身者が集まりますので
当然技術力にもバラツキがあります。

しかし、スタイリストでの経験が長い方も集まるようです。

大手のカット専門店の場合、
技術教育機関である程度技術が統一されているので、
安心な所もあります。

カット数に関しては、

オシャレ美容室とは、比ではない客数をこなすので
数による技術の向上はあります!

カット専門店では、1人の時間配分として、
ドライカット8分
毛くずのすいとり2分
と、だいたいの目安が有るため

自然と時短カットへの意識が高まり
手さばきの良さは向上していくようです。

では、オシャレ美容室の美容師のカット技術…

こちらもお店の方針やテイストにより、
多少個々の技術力の違いはあるのでしょうが、

カット数は、1日10名前後なので
1人1人のお客さんにじっくりと取り組むと事ができます。

カット時間は、
シャンプー→カット→ブロー→ドライカット→スタイリング…
の流れで約1時間位(内、カット20分+ドライカット10分)で、
1人のお客さんにカット30分位の時間を取ります。

よって、お客さんに合わせた
こだわりの技術が表現出来る為

独自のテクニックや技術の向上が有ります。

デザインを表現するテクニックと再現性についての違いは有るのか?

カット専門店の美容師は、デザインに強いこだわりは持ちません。

作るスタイルもベーシックなスタイルが主です。

オシャレ美容室の美容師が使うデザインのためのテクニックは使わずに、
道具もシザーとセニング2本でシンプルに仕事をします。

デザインの数は少ないが、再現性は良い方です。

それは初めから終わりまでドライカットのみなので、
くせ毛で跳ねやすい人もウェットにせず
ブローで伸ばさずにカットのみで
癖をなんとか収めようと切っていきます。

よって、お客さんの再現性は向上していき
「手入れが楽だ」という声も多いのです。

逆におしゃれ美容室の美容師は、デザインに強いこだわりがあります。

そうじゃないと指名が取れないからです。
こだわりが何もない美容師は、指名客が少ないのです。

1人のお客さんを生涯顧客となるように
デザインのバリエーションも増やします。

そのための新しい情報やテクニックを身につけ、
道具もシザー・セニング・レーザーなど5本以上も使い分けて、

1つのヘアースタイルを作り上げていくイメージです。

再現性で言うと、
スタイリングをすることが前提でヘアースタイルを作っていくので、

「美容室では良いんだけど自分ではできない」
という声もあるようです。

なのでスタイリングを楽しむお客さんであればよいのでしょう。

美容師のカット技術に影響するカウンセリングと会話の違いとは?

カット専門店の美容師がするカウンセリングは、
端的で具体的です。

カウンセリングというか、
お客さんの希望を引き出す感じで、
完成イメージを美容師と共有する作業です。

美容師側からの提案は、ほぼありません。

カット中の会話は少なく、
話しても軽い世間話をする程度で終わります。

おしゃれ美容室の美容師がするカウンセリングは、
お客さんのライフスタイルの聞き取りから入ります。

職業や好きなファッションテイストなどを知ることで、
イメージを膨らまかせ、

「今回はこのようなヘアスタイルにしてみては?」
と、1歩踏み込んだヘアスタイルの提案ができるようにするためです。

カット中の会話も空気を読みながら積極的にとっていきます。

会話でお客さんを喜ばせるぐらい
自己の魅力を発揮できる美容師は多いでしょう。

まとめ

同じ美容師でも
カット専門店の技術オシャレ美容室の技術では、
全く別のジャンルのようですね。

カット専門店は日常生活に密着した所であり
そこに集まるお客さんに喜んでいただく技術となります。

オシャレ美容室は非日常や変身願望を叶える所であり
そこに集まるお客さんを輝かせる技術となります。


そんな技術的な違いがありますが、
どちらの美容師も素晴らしい技術者である事は、間違いありませんね!

アナイ ヤスヒコ『時短ヘアカットコンサルタント』 穴井 保彦

投稿者の過去記事

1975年5月23日生まれ 福岡県大野城市出身 株式会社ちょっとグループ代表取締役社長

1ヶ月で大学を辞めてコレだ!との決意で美容師の道を志す。23歳でスタイリストデビューし、熊本市内の有名サロンで店長をしながらJPA日本パーマ協会のコンテストに挑み、最優秀賞を受賞。美容師を続けていたがあまりの収入の少なさに不満を感じ、副業として夜の弁当工場でアルバイトを始める。睡眠時間3時間の生活を1年半続けるが、体調を壊して転職を決意。当時小さかった子供の成長と将来への漠然とした不安を払拭したく、業界最大手カット専門店に入社し、3年間店長として業績不振店舗を任され、6ヶ月連続昨年対比110%売上アップのV字回復を成し遂げる。
その後カット専門店のノウハウを生かし、筑紫野市JR二日市駅前でカット専門店を1人で開業し3年間無休で営業する。現在は、カット部門は私、カラー部門はスタッフに任せ2名で高生遺産の安定した経営で営業中。

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プロフィール


株式会社ちょっとグループ代表取締役社長 穴井保彦
建築士を目指して、工業大学へ入学するが、一ヶ月後にコレだ!との思いで美容師としての道を歩むスタイリストデビュー後、店長職を各店舗で経験する。しかし妻、子供のいる環境では給料が足りなく深夜の弁当工場でアルバイト、睡眠時間3時間の生活が1年半続くが体調を壊し美容師を諦めるが、大手カット専門店に入り3年後にカット専門店を1人開業する。現在は、店内にカラー専門店を立ち上げスタッフ5名と営業している。

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